ARM64 版 Windows 上での動作に対応した VirtualBox 7.2 で CPU 性能を測定してみる(Snapdragon 8cx Gen 3)

2025年8月にリリースされた「Oracle VM VirtualBox 7.2」において ARM 版 Windows ホスト上での仮想化が可能になりました。

これまで、ARM 版 Windows においては、VM の作成は Hyper-V しか選択肢がありませんでした。

実際に手持ちの ARM64 の Windows 環境で VirtualBox は使えるか、さらに CPU 性能面において確認してみることにします。

環境情報

  • Windows 開発キット 2023
  • Snapdragon 8cx Gen 3
  • Windows 11 24H2 26100.6584
  • VirtualBox 7.2.2

x64 VirtualBox においては、起動時に Hyper-V が有効になっていると性能低下を示すアイコンが表示されるため、有効・無効時で検証するのがよいですが、

現在このマシンの Hyper-V 上で DHCP, DNS サーバーが乗っており止められない状態にあるので、Hyper-V オンの状態でのみテストしています。

VirtualBox 7.2 のインストール

通常の x86_64 版と同じインストーラからインストールできます。

VirtualBox 7.2.2 Installer

左下に (arm64) と書いてあるのが違いです。

インストール後

Hyper-V と VirtualBox と Windows そのまま実行した場合の性能を比較します。

VM のスペックは下記とします。

  • CPU:2コア
  • メモリ:4GB
  • CentOS Stream 9
  • Kernel 5.14.0-612.el9.aarch64
  • 7-zip 25.0.1

測定方法

こちらより、最新の 7-zip のファイルを確認し、ダウンロードします。

wget https://www.7-zip.org/a/7z(バージョン)-linux-arm64.tar.xz
tar -xvf 7z(バージョン)-linux-arm64.tar.xz

測定結果

1スレッドと2スレッドの測定を行います。

Windows 版で実行した場合のスコアを 100% として比較してみます。

7zz -mmt1
7zz -mmt2
ハイパーバイザー1スレッド2スレッド
VirtualBox4974(81%)12007(80%)
Hyper-V5995(97%)13900(92%)
Windows 上6152(100%)15047(100%)

その他

いくつか気になったことがあったので記載します

アイドル時の CPU 使用率

アイドル時でも CPU 使用率が少し上がっているようでした。

Hyper-V ではそのような挙動はありませんでした。

VirtualBox 上で動作している CentOS Stream 9 と、タスクマネージャーで CPU 使用率が発生しているスクリーンショット

せっかくの ARM の省電力というメリットが生かせず残念です。

再起動不可

VM を停止・起動すると問題ないですが、VM 内で reboot コマンド等で再起動すると起動しません。

CentOS Stream 9 が VirtualBox で正式にサポートされていないことも一因かもしれませんが、Hyper-V では正常に動作しています。

VirtualBox 上で動作している CentOS Stream 9 が起動しない様子

まとめ

VirtualBox が ARM 版 Windows で動作することは確認しました。

ただ、

  • 性能面
  • アイドル時負荷
  • 再起動時の不安定さ

などを考えると、VirtualBox を使いたいということでなければ、Hyper-V を利用した方がまだ実用的だと感じました。

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